地方在住実家暮らしの資産運用

『どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた』感想

 

おいっす

 

生きとし生けるもの、誰しも己の幸福を望みながら生活していることと思われます。

そんな「幸せ」になれる方法を見つけるために、あえて科学的に考えた本『どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた』(KADOKAWA

から、答えを見出していこうと思います。

どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた
 

 

「朝ワクワクして目が覚めて、夜満ち足りた気持ちで眠れるか」

そう語るのは、予防医学研究者・石川善樹さん。

この言葉は、予防医学(病気になりにくい心身を維持する学問)の究極のゴールとされています。

幼少期の頃を思い出してみて下さい。

夏休み真っ只中なら、朝起きてラジオ体操へ行き、階段を登りながらゲームの進行状況を話し、帰って朝食を摂る。

宿題はそこそこに、友人宅でゲームを楽しむ。

昼食後は外で野球、かと思いきや虫取りを始める。

その後は特に行くあてもなく自転車を漕ぎ回して帰宅する・・・。

 

(^o^).........。

 

(´;ω;`)ウッ…

 

あの頃に戻りたいお・・・。

 

それはともかく、要するに子どもは人生を楽しむ模範解答だということです。

子どもの行動を見て真似すればいいのですが、大切なのは「無邪気さ」です。

何をやっても楽しむ無邪気さは、いつから無くなってしまったのでしょうか?

それは、他人から褒められなくなったからだとされています。

どんなに下らない事でも褒められたり、尊敬の眼差しを受けてきたものは進んでやります。

逆に、褒められなくなると人はやらなくなるということですね。

まとめると、予防医学の観点から見た幸せになる方法とは「朝ワクワクして目が覚めて、夜満ち足りた気持ちで眠れるか」ということです。

 

感情を制するものは人生を制す

できることならポジティブのまま過ごしたいという人が大多数だと思われますが、ネガティブ感情にも意味はあります。

ネガティブ感情は目先の物事を考える際に役立ち、事態を深刻に捉えることで論理的に考え始めるようになります。

反対のポジティブ感情は、中長期的に物事を考えるようになります。

一時的な暴落が起きても「どうせ元に戻るっしょ」といったように、長期投資家とデイトレーダーでは捉え方が対照的だということです(ちょっと使い方が違う)。

また、自分の大切な物を失った時には怒りの感情が湧きます。

逆に言うと、何をされても怒らない人は自分にとって大切なものはないということです。

自称・仏の心を持つ私でも、唯一失って怒りが湧くのは「時間」です。

幸い、現職場では年に数回しかありませんが無意味な飲み会や会議など、自分の時間を盗られるのが嫌で嫌で仕方がありません。

一生のうちのほんの数分、数時間と思いがちですが、人の人生(いのち)を頂いているという自覚を少しでも持って欲しいと切に願っています。

話が脱線しましたが、要は全ての感情には役割があり、自分に合った感情を使い分けることで物事が上手くいくということです。

また、怒りの感情が生まれるもうひとつの原因としては、他人に対して過剰に期待しているからというのもあります。

「ある」ことが当たり前になってしまうと、それより高い要求を期待してしまいキャパオーバーになってしまうという流れが常態化されています。

結婚したはいいものの、その後破局してしまうのはこのような状態が起きてしまうからなのだと思います。

ですので、始めからいないもの、ないものと考えるとそこにいること自体にありがたみが生まれるという考え方もあります。

逆に考えると、人に怒られるということは一定の信頼を得られている証拠でもあります。

ですので、相手の言いなり(手駒)にならない程度に期待に応えようとやる気になることが出来る、という考え方もあります。

個人的には、期待しない方が楽ですし無いと思っていた物事が実はあると分かった方が喜びは大きいと考えています。

 

多様性を持つ事の意味

今の世の中は、本当に良い時代になったとしみじみ感じることのひとつに「多様性」があります。

多様性があることのメリットとして「争いがなくなる」ということが挙げられます。

全員が全員、同じ資源(お金など)を求めてしまうから競争が起きてしまうのです。

そうではなく、個々人が価値を感じている資源を求めることで、それぞれが幸せに感じることが出来るということです。

現代であれば、SNSの普及がその象徴と言えます。

Twitterであればいいねやフォロワーの数、YouTubeであれば再生回数、チャンネル登録者数というように、人によって様々な資源に価値を感じているのです。

「みんなちがって、みんないい」「もともと特別なオンリーワン」といった詩や歌詞があるように、多様性があることで争いが起こらないメリットがあるのです。

 

好きなことだけやる≒幸せ

今の時代、好きを突き詰めれば仕事や金になりますが、本書は好きなことだけやっていると行き詰まると異を唱えています。

好きなことだけではなく、苦手なことも色々とやって知見を広めることが、幸せになるために必要不可欠な要素だとされています。

第一に、複数の専門分野を持つことで陳腐化を防ぐということ。

長く生きるためには複数の専門分野を持てとはよく聞きますが、それはひとつの分野を突き詰めてもいずれは陳腐化してしまい、それだけで食っていくことが難しくなってしまうからです。

かといって、いきなり5つの分野に取り組むのは難儀なことと思いますので、まずは今取り組んでいる分野、仕事や趣味などを突き詰めていくと良いそうです。

先ほどと言っていることが矛盾していますが、いずれは別のところに繋がっていき、結果として「気づいたらそうなっていた」という状態が理想であるとされています。

また、楽しくないことの中に楽しいことを見出す技術を身につけることで、新しい欲望を見つけられることが出来ます。

長い人生を生きる上で必要なことに、複数のコミュニティを持つことがよく挙げられます。

それは、コミュニティの数が多いほど長生きできる、という結果からそのように言われ続けているのでしょうね。

 

まとめ

本書は、異なる分野で活躍している二人の対話形式で書かれています。

「こんな生き方もあるよね」ということを示唆する内容であり、自分の考え方を変える指標が得られる良書でした。

今現在、幸せを感じる機会が少ないと感じる方は、コミュニティを増やす、感情を使い分ける、苦手なこともやって知見を広めるといったことを実践してみて下さい。

記事内で紹介した内容以外にも、恋愛、結婚、メディア、オタクといった様々な分野について語っています。

それらも面白い内容なので、興味がある方は是非本書を読んでみることをオススメします。

 

ではノシ